11.  根室本線滝里駅

〈位置〉 野花南―島ノ下 間

〈開業〉 大正2年11月10日(一般駅「奔茂尻」)
    →昭和21年5月1日(駅名改称「滝里」)
    →昭和57年5月30日(無人駅)
    →平成3年10月23日(廃止)

〈乗車客数〉 47

〈概要〉

芦別市と富良野市の中間辺り、細長い谷間状の盆地にある極ありふれた中間駅だったが、滝里ダムの建設に伴い廃止・水没したことで一躍有名になった。古くは"奔茂尻"(アイヌ語でポン・モシリ(小さい島))という地名で、大正2年開業時の駅名も"ぽんもしり"といったが、空知大滝(西2km)の上流域に当たることから(?)いつしか"滝里"と呼ばれるようになり、やや遅れて駅名の方も変更された。近くに空知川が流れているものの、幹線道である国道38号線(芦別国道)はその対岸を走っており、もともと集落はそれほど大きくなかったと思われる。空知川を堰き止める計画により滝里駅を含む根室本線の10kmほどの区間が水没することになり、線路はやや南の方に付け替えられて、野花南―島ノ下間は16.9kmから13.9kmに短縮された(左図)。こういう場合、集落の移転先に合わせて新駅が造られるケースも多いが、滝里の場合は、僻地で乗降客の見込みが立たないうえ、新線区間の大半が長いトンネルになったことが災いしたとみられる。営業最終日は平成3年10月22日だが、その頃には集落もかなり整理されて駅周囲はひっそりとしており、それから実際にダムの底に沈んだのは平成8年頃(?)とのことである。


〈訪問記〉(澤田氏寄稿文より)

残念ながら私自身はこの駅に降り立ったことが1度もなく、もちろん列車に乗って通過した経験は何度もあるが、全くもって駅の雰囲気すら記憶にない。駅の廃止が決まり、平成元年にTVドラマ「北の国から’89帰郷」で登場したりするまでは、沿線でよく見掛ける普通の小駅だったからだ。例によって廃止前に訪問できなかったことも悔やまれるが、今や駅跡自体がダムの底に沈んでしまったため、廃駅探訪も不可能なことは残念な限りである。

 最近、当HPによく情報を頂戴している澤田様から廃止半年程前の滝里駅の様子や写真画像(トップから計5枚すべて)を送っていただきました。感激の極みです。氏の御好意によりこれらを紹介させていただくことにします。


「これらの写真は廃駅決定を知って、91年(平成3年)の3月末〜4月位に行ったものと思います。ホームは真ん中に有るものの(滝川方面)片面のみの使用で、富良野方面は駅舎側で結構遠かったです。残念ながら駅舎内部の写真は有りませんが、壁に固定された古い長椅子があり、ストーブはなくかなり寒い思いをしました。窓口はカーテンで塞がれておりましたが、有人の時そのままでした。駅前は民家などまったく何もなく有人駅を作る意味があったのかな?と感じる程でした。」




◆澤田様、本当にありがとうございました。


〈滝里駅のきっぷ〉

普通入場券 100円券(昭和55年発行)。同駅における出札営業(きっぷの発売)の最終日は昭和57年5月29日である。最終額面は"120"円券の可能性が高いが、まだ1度も見掛けたことはない。(発売期間は長くても1ヶ月強で、いずれにしても発行枚数はそれほど多くないと思われる。)
 なお、簡易委託券等の発売状況は不明。情報をお持ちの方は是非ご一報ください。


※ その後、"へい"様からメールを頂き、滝里駅の簡易委託券は「昭和60年8月頃まで駅近くの農協で発売されていた」ことがわかりました。"札鉄局タイプの(ム)硬券"で、日付は"ゴム印"とのことでした。

◆"へい"様、本当にありがとうございました。


〈滝里駅のスタンプ〉

滝里駅に備えられていた駅スタンプ。いつ頃のものかは不明だが、肝心の駅名が「滝ノ里」になっているのが面白い。